ルドルフのかたき討ち

イッパイアッテナVSデビル!!イッパイアッテナがやられた?ルドルフのかたき討ち!

2016/07/26

岐阜市から東京にやってきてしまったルドルフ。イッパイアッテナと色々と作戦を練ってなんとか岐阜に帰ろうとします。最初の作戦は商店街の岐阜までのバスツアーに潜り込むことでした。

そのバスツアーが翌日に迫った日のこと、とんでもないことが起こります。イッパイアッテナがブルドッグのデビルに倒されてしまいます。とてつもなく強いイッパイアッテナが簡単にやられるなんて。そんな大変なときに、ルドルフはバスツアーで岐阜に帰ってしまうのでしょうか?

そもそもデビルとは何者なんだ!

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デビルはブルドッグです。もちろん飼い犬です。実はイッパイアッテナも昔は飼いネコだったのですが、飼い主がアメリカに行くことになり、ノラ猫として生きていかざるを得なくなりました。

ノラ猫でもたくましく賢く生きて行けるように、イッパイアッテナの飼い主は、文字を繰り返し繰り返し教えたのです。

イッパイアッテナが飼いネコのときの家は、デビルの家の隣でした。飼いネコと飼い犬のときは仲良くしていたそうです。でも、イッパイアッテナがノラ猫になったとたんに、デビルはイッパイアッテナを見下すようになったのです。それ以来、犬猿(猿?猫ですが・・)の仲です。

なぜイッパイアッテナはデビルと闘ったのか?


正確には闘っていません。イッパイアッテナはデビルの不意打ちをくらった形です。

いよいよ岐阜へのバスツアーが明日に迫った日のお昼のことです。映画ノベライズ版によると・・・

けれども、あまりさびしがっては、かえってルドルフに悪いと思い、ブッチーは気をとりなおして、いった。
「よし。今夜はおわかれパーティーだ!」
「ルドルフ、なにが食べたい?」
ルドルフ、
「ううん・・・。」
とちょっと考えてから、
「肉、かな。」

このルドルフとブッチーの会話を、すぐ近くの神社の階段で昼寝をしていたイッパイアッテナが聞いていたのです。イッパイアッテナは何とかしてルドルフに肉を食べさせてあげたいと考えました。

お肉を調達する意外な方法とは?

イヌ小屋の中で寝ていたデビルにイッパイアッテナが声をかけた。
「デビル、たのみがある。」
すると、デビルが顔をあげていった。
「なんだ、びんぼうネコ。たのみなら、きいてやらねえでもねえぜ。」
「おまえの牛肉をひときれわけてくれねえか。」
「ほう?なんでだ。」
「どうしても、食わせたいやつがいるんだ。」

イッパイアッテナはルドルフのためにプライドも捨てて、デビルに頭を下げに行ったんです。

「いいとも。わけてやらあ。だが、ただってわけにはいかねえ。ここにおりてきて、芸でもしてみるか。」
「なんでもするぜ。」
イッパイアッテナは庭にとびおりた。そして、いった。
「なにをすればいい。」
すると、デビルは、
「そうだな。じゃあ、腹を上にして、ころがりダンスでも、してもらおうか。」といったのだ・・・。

どんな不意打ちだったのか?ちなみに、イッパイアッテナの飼いネコのときの名まえはタイガーです。

ブッチーはそこまで話してから、くやしそうにうなった。
「デビルの野郎、調子にのりやがって。だれが、あんなやつの前で、ころがりダンスなんかやるかよ。だけど、タイガーはやろうとしたんだ。」
「とつぜん、デビルがタイガーにとびかかった。とっさにタイガーはよけようとしたんだが、まにあわなかった。デビルはタイガーにくらいつくと、グワッと首をふった。」

映画ノベライズ版では、刺激的な記述は避けられているようです。原作はもう少しリアルに書かれています。でも、おどろおどろしい描写ではありません。映画ノベライズ版ではブッチーはイッパイアッテナをタイガーと呼んでいますが、原作ではステトラと言っています。イッパイアッテナには名まえがいくつもあるんです。原作でのブッチーいわく・・

ステトラはデビルの前ではらを出して、ねそべった。
一,二度ゴロゴロころがったかと思ったら、いきなり、デビルのやろうが、ステトラのはらにかみつこうとした。ステトラは、とっさによけたけど、まにあわなかった。それでも、半回転して、はらをやられるのだけはさけた。はらをやられたら、一発で終わりだからな。そのかわり、さっき見たとおり、肩のところをガブリだ。そうなっても、ステトラはなんとか立ちむかおうとしたんだ。でも、あのひきょう者はステトラのせなかをくわえたまま、ブルンとひとふりしやがった。五メートルもステトラのからだが飛んだだろうか。へいをこえて、さっき、ステトラがたおれていた場所にドスンと落ちた。

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映画ではどのように描写されるのでしょうか。小さなお子さんもたくさん見るでしょうから、刺激の少ない方法だと思います。でも、イッパイアッテナが瀕死の重傷を負ったことは伝えられるはずです。

ブッチーから事の真相を聞いたルドルフの取った行動は!イッパイアッテナのかたき討ち!


イッパイアッテナは、デビルから不意打ちをくらって瀕死の重傷を負いました。2週間は動けないほどの重症でしたが一命を取りとめたのです!!

イッパイアッテナがデビルにやられたのは、映画ノベライズ版では岐阜へのバスツアーの前夜なんですが、原作では2日前の夜という設定です。やはり、映画の方が話はテンポよく進んでいきます。

一晩中、イッパイアッテナの傍らについていたルドルフとブッチーです・・

「それじゃあ、イッパイアッテナ。長いあいだ、世話になったね。ありがとう。」
ルドルフはイッパイアッテナの背中に、深く頭をさげた。
そして、「じゃあね。」とひとこといって、窓のほうをむいた。
ぐっと朝の空を見あげ、窓のさんにとびあがる。
ブッチーはもう道におりていた。

ブッチーはルドルフがバスツアーの集合場所に行くものと思っていたのですが・・

「ブッチー。イッパイアッテナには、ぼくがちゃんとバスにのったっていって。」
「え?じゃあ、おまえ。」
とつぶやいてから、ブッチーがいった。
「ルドルフ。おれ、タイガーがあんな大けがしたのに、おれだけ無傷で帰ってきたなんて、はずかしくてさ・・・。」

2匹のネコの並々ならぬ決意がうかがえます。

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ルドルフはさけんだ。
「いまだ、ブッチー!」
石のあいだから、ブッチーが顔を出し、はねあがってわめいた。
「アチョーッ!」
そのさけび声に気をとられ、ブッチーのほうに方向をかえようとしたのがデビルの敗因だった。体のむきをかえきれず、そのまま下に・・、ドボーン!
池のほとりの石の上に立って、ルドルフは身がまえた。

映画ノベライズ版では、なんとデビルは泳げないワンコという設定です。まぁ、犬かきができない犬もいるかもしれません。ルドルフは近くにあった竹ぼうきを池の中にたおして、デビルを助けます。

ここは、原作どおりだとちょっと小さなお子さんには刺激の強いシーンになってしまうかもしれません。原作では、デビルは泳げます。でも、デビルが池のふちに前足をかけて這い上がろうとすると、ルドルフとブッチーがそれを阻止してかみまくったり、ひっかいたりする設定です。それを何度も繰り返す・・やはり残酷です。泳げないワンコの設定に賛成です!

ルドルフの勇気に拍手喝采!もちろん、ブッチーも活躍しました!

見事、ルドルフとブッチーはイッパイアッテナのかたきをとりました。

でも、もしもこのときルドルフがイッパイアッテナの命が助かったことだけを喜んで、岐阜へのバスツアーに潜り込んでいたら悲しい事態は起こらなかったんです。この時点で、ルドルフが岐阜からいなくなって、7か月。

リエちゃんのおうちでは、ルドルフが帰るのを首を長くして待っていたはずです・・・

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